オリカビ物語➖1話(小説)ここにある国
オリカビ物語➖(マイナス)…つまり、本編前のお話とも言え
外伝とも言える…物語です。
1.だんだんと日が遅くなっていく朝日とともにオリカビ族の青年…カルタは久々に早起きをした、カルタは寝足りないのか二度寝をしようとするが空腹を感じ、なかなか寝付けなかったため、仕方なくベットから降りた。
「おはようございます」
「おお、おはようございます…って珍しいな、お前さんがこんな朝早く仕事場に来るなんて」
カルタは仕事場…役所に来た。すると朝早い先輩がいたので反射的に挨拶を交わした。
「珍しいって、まるで僕はいつも遅刻しかけて来るみたいなかんじじゃないですか。先輩」
「ははは、すまんな、いつも今より1時間遅く来るもんでな…ん?…おい、いつも遅刻しかけてるじゃなくていつも遅刻しかけてるじゃないか。よく考えると。…まぁ、こんなことだろうしきっと今日は何かしら起こるんだろうな。珍しいことがあったし。」
「…」
そんなことあるわけがない
そうカルタは思いながら本で時間を過ごしていたが…先輩の言う、何かが起こり、巻き込まれることはカルタはまだ知らなかった。
2.
こどもにとってはおやつの時間
今日やる仕事をほぼ終わらせた頃、
どこからかまるで敵が攻めてきたと言ってるような口調が聞こえた。
「旅人さんが入国したぞー!!」
「おっと…久々の観光案内という仕事か…カルタ、行けるか。」
「いけます、先輩」
「よしなら行ってこい、お前にとっては初の観光案内だ、間違っても挑発して命を落とすなよ。まぁ、お前はしなさそうだかな。」
と、先輩が冗談を混じらせつつ、カルタに仕事を任せた。
3.
この世界での…この「カルタが住む国」の役所の仕事は5つある。
1つ、役人として、町の悩みを聞くこと。
2つ、町の争いごとを止めること。
3つ、外交をきちんとすること。
4つ、いつでも町の活気を上げていくこと。
そして5つ…観光者や旅人にこの国の魅力を伝えること。
彼は5つ目の仕事以外は苦もなかったが…正直5つ目の仕事は好きではなかった。なぜならこの国は普通だからである。他の国は比較的独特のため、観光者や旅人はあまりこの国には来なかったから、5つ目の仕事はあまり実行しなかったからである。
彼は5つ目の仕事はしない、もしあったとしても先輩がしてくれると思っていたが…現実では、そういかなかった。
「…」
めったにしない5つ目の仕事を先輩に押し付けられてるような気がした。
ともかく、入国してきた旅人はどんな人だろうか。旅人というからきっと身体が強い人だろうか、それとも冷酷で、この国を滅ぼしかねない人だろうか。まぁ、後者はないだろう、そしそうなったらこの国の入国審査の人を疑わざるをえない。なら、前者かな、そしてきっと男性だろうなと、カルタは身勝手な考察しつつ、旅人を待った。
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キャラ紹介
カルタ
男 20代前半
やる気はあまりないけど仕事はする青年。