幽霊豆腐納豆

ちまちまオリカビ関連(たまに原作)

オリカビ物語➖2話ようこそ旅人さん

 

 

カルタは旅人に会った。そして驚いた。女性だった。10代半ばぐらいの。まぁ、男性か女性かの予想は別に意味がないが…そこではなく、彼が驚いたのは…容姿だった。雪のように白い肌に黄色と黄緑という、やや目立つ色をしたベールをしていた。右手には緑の鍔に赤の玉に黄色の装飾をした、薄い水色のかかった剣を持っていた。その容姿で魔法使いではないのか。そして彼が特に衝撃だったのは目である。彼女の目はオリカビらしい黒と白のベースの目ではなく、赤と白の目だった。黒い瞳孔がはっきりと映っている。

「…やあやあ、こんにちは。案内人さん」
っと見た目とは裏腹にひょうたんな声と口調で言った。
「…今日は…」
そのあとに落ち着いた声がした。彼女は腹話術士なのか?
「…今日入国した…旅人です…こちらは…ヴァン」
「普通に相棒とか言ってよ〜ブ…旅人〜!」
なんとさっきのひょうたんな声と口調は剣だった。この旅人。謎だ。
「…えと、今回案内させていただきます。カルタです。旅人さんあの、本当の名前は…?」
「…」
旅人は無言で答えた。まるで知らせたくないように。そこで旅人の剣…ヴァンは説得しようとした。
「普通に言いなよ〜ブ…旅人。このままだと案内人さんからまるで名は捨てたというカッコつけの痛い人と見られるよ〜というか…ぶっちゃけ出遅れだし、俺すごくいいにく…ちょま!」
「あまり知ってほしくはない…正直…」
っと言いながらヴァンを強く握った。イタタタっとヴァンは痛みを訴えた。剣にも痛みはあるのか。
「…じゃあ、他人には教えません。せめて僕だけ…教えてください。」
「いや、なんつー接近なの?一目惚れなの?好奇心なの?ねぇブレゴフォ!」
「…他人にちょっかい…出さないで…ヴァン…」
ヴァンの言葉により、更に握力を上げた。もしオリカビだったなら血を吐いてただろう。普通に怖い。
「…ん?ブレッゴフォという?名前ですか?旅人さんは?」
「…いや…違うから…」
タイミングなのか、変な名前に聞こえたようだ。旅人は半ば諦めたような感じで名前を明かした。
「…さっきの…他人には教えませんというの…絶対ですからね…私は…ブレッザ…旅人…です」

 

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キャラ紹介

ブレッザ 

女    10代前半

通称旅人

子どもらしくない、落ち着いた性格をしている。

ヴァン

おそらく男     年齢不明

喋る剣 。謎が多すぎる